阪神電車御影駅の高架下にあるバーでありながら、アナログレコードが聴ける、見れる、買える店「バーチバ」。
棚に居並ぶ数多くのレコードの中から、オーナーがピックアップしたキャッチーなレコードが壁に展示されています。
ブログで気が向けば酒に酔った勢いで、勝手に紹介していきます。
まだ在庫があるかどうかは、お店に行くか問い合わせてください。
今回紹介するのは、1973年発売のHOSONO HOUSEが、細野晴臣の50周年を記念してすべて新録で再発売されたニューアルバムが発売されたので思い出した
メルヘンポップ / ティン・パン・アレー
です。お値段相当のレア盤です。
元はっぴいえんどの鈴木茂と、小坂忠。フォージョーハーフの林立夫、松任谷正隆が、細野のソロ・アルバム『HOSONO HOUSE』をきっかけにキャラメル・ママを結成。その演奏レベルの高さでプロのバック・ミュージシャンとして評価されます。
73年の松任谷由実のデビューアルバム『ひこうき雲』(当時は荒井由実)など3枚のアルバムでの演奏は、センスの良さとレベルの高さで日本の音楽会の衝撃を与えます。
ご存じのように、この時の出会いで松任谷正隆と荒井由実が結婚し後に松任谷由実となります。
その後アグネス・チャンや南沙織などのバックをしながら、メンバーを加えキャラメル・ママをティン・パン・アレーという名前にしました。
ボズ・スキャグスの名盤ミドルマンで集まったセッション・ミュージシャンが後にTOTOを結成するような話。
そういう意味では、ティン・パン・アレーはアレンジャーや作曲などの依頼も多く、バンドというよりはプロの音楽クリエイティブチームでした。
その後ボーカルを加えツアーなども行い、75年にアルバム『キャラメル・ママ』を発表。
77年に『TIN PAN ALLEY 2』を発売。都会的なサウンドを「ティンパン系」と呼ぶほどの影響を与えます。
このメルヘン・ポップは通算3作目ながら、細野はY.M.O.で「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」をリリースした年で多忙のため、参加していない。
童謡をAOR風やロック風に編曲した、挑戦的なアルバム。
みんなが聞いた事のある動揺がどのようなアレンジになっているか聞くだけで、一聴の価値があります。
SIDE A
- 犬のおまわりさん
作詞:佐藤義美 作曲:大中恩 - ドレミのうた
作詞:オスカー・ハマースタイン2世 訳詞:ペギー葉山 作曲:リチャード・ロジャース - かわいいかくれんぼ
作詞:サトウハチロー 作曲:中田喜直 - 猫ふんじゃった
作詞・作曲:不詳 - 10人のインディアン
訳詞:高田三九三 作曲:アメリカ童謡 - おつかいありさん
作詞:関根榮一 作曲:團伊玖磨 - 森のくまさん
作詞・作曲:不詳 - げんこつやまのたぬきさん
作詞:香山美子 作曲:小森昭宏 - クラリネットこわしちゃった
訳詞:石井好子 作曲:フランス民謡
SIDE B
- おもちゃのチャチャチャ
作詞:野坂昭如 作曲:越部信義 - 赤とんぼ
作詞:三木露風 作曲:山田耕筰 - 春よ来い
作詞:相馬御風 作曲:弘田龍太郎 - たきび
作詞:巽聖歌 作曲:渡辺茂 - 証城寺の狸囃子
作詞:野口雨情 作曲:中山晋平 - 大きな栗の木の下で
作詞・作曲:不詳 訳詞:不詳、阪田寛夫 - 赤い帽子 白い帽子
作詞:武内俊子 作曲:河村光陽 - 夕やけ小やけ
作詞:中村雨紅 作曲:草川信 - むすんでひらいて
作詞・作曲:不詳